ストップ高とストップ安その2制限値幅の拡大-1から始める株式投資
2018/3/24更新
株価の急激な変動は、市場の混乱を招くとともに投資家に予想外の損害を与える可能性があります。
それらを避けるために、1日の値動きの幅に制限を加えています。
その制限値幅上限まで株価が達することをストップ高といい、
反対に制限値幅の下限に株価が達することをストップ安といいます。
ということを前ページ(ストップ高とストップ安その1)で説明したとおりです。
このページの本題は
ある条件が揃えば、定められている一日の動くことができる値動きの幅が2倍に拡大するその条件と説明
ということになります。
1日で動く事ができる値動きの幅は、株価より異なります。
参考のために一日の制限値幅を見ていきましょう。
いくら動けばストップ高とストップ安になるのか(1日にいくら動くことが出来るのか)が株価ごとに分かる一覧表です。
※長いので、必要のない方は一気にスクロールして下さい。
基準値段(前日の終値) |
制限値幅 |
|
---|---|---|
|
100円未満 |
30円 |
100円以上 |
200円未満 |
50円 |
200円以上 |
500円未満 |
80円 |
500円以上 |
700円未満 |
100円 |
700円以上 |
1,000円未満 |
150円 |
1,000円以上 |
1,500円未満 |
300円 |
1,500円以上 |
2,000円未満 |
400円 |
2,000円以上 |
3,000円未満 |
500円 |
3,000円以上 |
5,000円未満 |
700円 |
5,000円以上 |
7,000円未満 |
1,000円 |
7,000円以上 |
10,000円未満 |
1,500円 |
10,000円以上 |
15,000円未満 |
3,000円 |
15,000円以上 |
20,000円未満 |
4,000円 |
20,000円以上 |
30,000円未満 |
5,000円 |
30,000円以上 |
50,000円未満 |
7,000円 |
50,000円以上 |
70,000円未満 |
10,000円 |
70,000円以上 |
100,000円未満 |
15,000円 |
100,000円以上 |
150,000円未満 |
30,000円 |
150,000円以上 |
200,000円未満 |
40,000円 |
200,000円以上 |
300,000円未満 |
50,000円 |
300,000円以上 |
500,000円未満 |
70,000円 |
500,000円以上 |
700,000円未満 |
100,000円 |
700,000円以上 |
1,000,000円未満 |
150,000円 |
1,000,000円以上 |
1,500,000円未満 |
300,000円 |
1,500,000円以上 |
2,000,000円未満 |
400,000円 |
2,000,000円以上 |
3,000,000円未満 |
500,000円 |
3,000,000円以上 |
5,000,000円未満 |
700,000円 |
5,000,000円以上 |
7,000,000円未満 |
1,000,000円 |
7,000,000円以上 |
10,000,000円未満 |
1,500,000円 |
10,000,000円以上 |
15,000,000円未満 |
3,000,000円 |
15,000,000円以上 |
20,000,000円未満 |
4,000,000円 |
20,000,000円以上 |
30,000,000円未満 |
5,000,000円 |
30,000,000円以上 |
50,000,000円未満 |
7,000,000円 |
50,000,000円以上 |
|
10,000,000円 |
そして、ここからがこのページの本題です。
ある条件が揃えば上の表に定められている制限値幅が2倍に拡大される場合があります。
その条件とは。。。
上の条件が満たされれば、翌営業日から制限値幅が2倍に拡大されます。
拡大される値幅は、ストップ高が連続した場合は、上限のみを2倍に、ストップ安が連続した場合は、下限のみを2倍に拡大します。
例えば元々1株100円だった株が
1日目 150円(ストップ高) 出来高なし
2日目 200円(ストップ高) 出来高なし
3日目 280円(ストップ高) 出来高なし 制限値幅拡大条件クリア
4日目の値幅は、440円(+160)~200円(-80)となります。
値幅拡大の解除条件は、上限が拡大されている場合はストップ高価格以外の株価で売買が成立した場合で、下限が拡大されている場合はその逆です。
この場合だと、4日目に440円以外の株価で売買が成立すれば、翌営業日から通常の制限値幅になります。
前項のストップ高とストップ安その1をご覧になった方の中には、比例配分があるんだからストップ高・安になっても出来高が無しなんてないんじゃないの?と思われた方もいらっしゃるでしょう(普通そう思いますよね)
ストップ高(ストップ安)で比例配分するには、ストップ高(ストップ安)の価格で、配分できる程度の売り注文(買い注文)が無いとダメなんです。
圧倒的に買い注文(売り注文)が多くて各証券会社に配分できなければ、比例配分せずに出来高無しとなります。
A・B・C証券会社に1株ずつ配分してD社には配分する株が無いのなら、はじめから比例配分無しということになります。
よっぽどのことが無い限り、制限値幅が2倍に拡大されることはありませんが、
とんでもないサプライズの好材料のニュースがでたり、逆にとんでもない悪材料のニュースが出た場合にお目にかかることになりますので、知っておくべき情報の1つです。