ナンピン買いの難しさ

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ナンピン買いの難しさ

買った後下げていくにつれナンピンをしていき、 その後損益プラスになったら売るという考え方は、 実はめっちゃ恐ろしい考え方だと僕は思っています。

カジノのルーレットで絶対勝ち続けられる理論とよく似ていますよね。
全部黒か赤に掛けるとして、始めの掛け金は1ドル。
そこで当たれば+1ドル。で再度1ドル掛ける。
外れたら今度は2ドル掛ける。ここで当たれば通算で+1ドルで再度1ドル掛ける。
2回連続外れたら今度は4ドル掛ける。当たれば通算+1ドル。でまた1ドル掛ける。
3回連続で外れたら次は8ドル。16・・・32・・・
この方法を続けて当たるまで掛け金を2倍に増やしていけば当たったときには、
必ず全ての負けを取り戻してさらに+1ドルになる。
はずれで終わらない限り絶対勝てる方法ですよね。

でもでも、もし10回連続外してしまったら次は1,024ドル掛けないといけない。
15回外し続けたら次は32,768ドル掛けないといけないんですよね。
現金が尽きた時点で負けが確定。しかも負けたときの額が半端じゃないです。
10回連続外れた時点で−1023ドル、15回だと32767ドル負けている状態です。
また1ドルから掛け直してコツコツ負けを取り戻すにはあまりにも道のりが遠すぎますよね。
(勝つ確率が圧倒的に高くて、負ける確率が低いとしても)
勝つときは少額。負ける時はとんでもない額。

ナンピンしてても損切りする場合がある。そのときの負け額は・・・

これはナンピン→プラ転売りにも当てはまると思うんです。
今は景気が上昇しているときだから問題ないかもしれないですけど、
バブル崩壊時が典型例かもしれませんが、 平均単価を下げて何とか損益プラスにしようとした結果、とんでもない大ヤケドを負った人が山ほどいたと思います。
ナンピン資金が切れてなお、下げ続ければ買値との乖離は開く一方で、 しかも株数が増えているから少しの下げで損失額がすごく膨らんじゃう。
(まあこれは下げ続けることを仮定とした大げさな話しですけど)
ナンピンして平均買い単価を下げる人は必ずプラスになるまでナンピンし続けるか、または持ち続けるのかといえばそうではないと思います。

どんな人でも必ず自分が許容できる損失額というのがあるはずです。
ナンピン派の人はその許容額(許容率)が高いだけです。
ナンピンする資金も無くなった上でさらに下げた場合は、もう数年単位で放置する覚悟を決めるか、もうどうにでもなれっとブン投げる可能性もあります。
ここにナンピンの欠点があります。万が一ブン投げた場合の損失額がでかすぎるんです。
最近の相場環境しか知らない人は、「放置プレイをしておけばいつかは買値まで戻るからブン投げることなんて絶対無い」という人もいるかもしれませんが、バブル崩壊を経験した人に言わせればきっと「右も左も何も分かってないな」なんて言われそうです。

ナンピン派に見られるもう一つの欠点

ナンピンは負けを認めない投資方法とも言えそうですので、ナンピン派の人は、買値まで戻って「やれやれ売り」する人が多いと思われます。
下げに伴いナンピンを繰り返して平均買い単価を下げ損失確定売りをする確率を下げる行為は、先のルーレットの例えに似ていますが、ルーレットのように確率が高くても勝つときはほんの少額で、万が一でも負けるときはとんでもない額を負ける可能性があります。 (さらに時間の拘束も加わります)
買い下がっていってさらに保有時間を伸ばしていっても平均買値に戻る確率は理屈的には100%じゃないですからね。(例え株券を墓場まで持っていったとしても)
地合いがよければ、勝てる可能性は高いかもしれませんが、ルーレットの10連敗(確率は0.1%程度)のようなものが来たときは思いっきりやられます。

NTTを買い下がっていた人は、途中で資金が切れて大損塩漬けにしたか、
10年かかってやっと取り戻せたか取り戻せないかのレベルだと思います。

僕はナンピンが悪いんじゃなくて(いいとは思いませんが)、それより平均買値に戻ってきたときに売る「やれやれ売り」の方がたちが悪いと思います。これがナンピン派のもうひとつの欠点です。
ナンピンして保有期間を伸ばすのなら、含み益があるときも保有期間を延ばして利益を伸ばすことを考えた方がいいかなって思います。
(再び買値を割る恐怖心があると思うから、たぶんこれをするには結構な精神力がいるとは思いますけど・・・)

まあ大げさ例を挙げちゃいましたけど、投資する限り自分の能力を超えた不測の事態はいつ起こるかわからないので、起こりえる最悪の事態についても考えておいても損はしないですよね。下がり続けることも起こりえなくは無いんです。

とはいえ、デイトレや短期投資の本なんかでは、「さっさと損切りをして他の銘柄に投資した方が投資効率が良い」なんて言葉を目にするにもかかわらず、
素早い損切りをして、他の銘柄に移っても、その銘柄で損をする場合もあるし、損切りせず持ったままの方が、損切りして他のを買うより効率がいい場合もあるかもしれません。

でもただ、損切りをするということは、仕切り直しが出来ることでもあるんです。
ライブドアショックやバブル崩壊後のように下げがひどくて、相場全体の雰囲気が良くないのだったら、損切りした資金を投資にまわさずじっくり休みながら下げ相場を静観することもできるんです。
そんなときでもナンピンしている人にとっては、買い増して買い単価を下げようとしなければいけないってことになりますよね。

僕の経験上、ナンピンの行く末は「やれやれ売り」か「大底ブン投げ」しかないので良い思い出が無いんです(笑)
ナンピン万能論者も結構いるかもしれませんが、僕の経験から得たものも参考にしてもらえたらなと思います。


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