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予想PER(予想株価収益率)とは


予想PER(予想株価収益率)とは

PERはPrice Earning Ratioと呼ばれ、 株価が割安か割高かを判断するための指標としては、PBRと並び最も多くの投資家が利用する非常に重要ともいえる指標であるということはPER(株価収益率)とはのページでも解説しています。

予想PERの割高、割安の基準はどのように決まる?

ただ、予想PERには何倍以上だと割高で、何倍以下だと割安であるという基準はありません。

それはPERは業種や市場、国ごとにかなり差があるからです。

急速に成長している業種や国は1年毎にどんどん利益が増えていくので30倍や40倍といった高めのPERでも割高とは言えません。また、業績が停滞している企業、業種、国では、15倍程度のPERでも割高と判断する場合もあります。

ネット関連で業績好調の今が旬な事業を行っている業種やそれらの企業が多く所属している新興市場などはPERが高く、一方、今後大きな成長が望めない、もしくは衰退していくだろうと予想される業種や市場や国のPERに関しては低くなる傾向があります。

具体的な数字を使って予想PERを見てみよう

なぜそういう傾向が見られるかというと、具体的な数字を使って調べていきたいと思います。

例えば次のような銘柄があったとします。
現在の株価・・・300円
1株あたりの利益(純利益)・・・15円
PER(株価収益率)=「株価」÷「1株あたりの1年間の利益(純利益)」ですので、

300円÷15円=20

というわけでPERは20倍となります。

この企業が、新興国の企業であったり、高成長業種であるとします。

今年の1株利益が15円ですが、来年はさらに利益が増え、1株あたり20円の利益が出るだろうと予想されているとします。

すると、来年の予想1株利益の20円で現在の株価300円を割ると、PERは15倍になります。

現在の利益でPERを求めると20倍ですが、予想利益で求めると15倍になります。

さらにその翌年の予想1株利益が25円だとします。

すると現在の株価で予想PERを求めると、300÷25=12倍となります。

現在のPERは20倍で、来年の予想PERは15倍、さらにその翌年のPERは12倍と、利益が増えていくにつれ、現在の株価で予想PERを求めると段々下がっていくことが分かります。

このように来期の予想利益で求めるPERを予想PERといいます。

予想PERの特徴

一方、成長企業ではなく利益が今後も増えもせず減りもしないと予想されている企業なら、来年も、再来年も予想PERが今のPERとさほど変わらないと考えられます。

PERは株価を1株利益で割って求めますので、1株利益が増えるほどPERが下がっていくのは当然ですが、成長が続く企業と成長が望めない企業とではげ現在のPERが同じだったとしても、予想PERに大きな差が出てきます。

将来の企業の成長を見越して投資するというのが通常の中長期的な株式投資といえますので、将来の成長が期待できる(予想PERが年々下がっていく)企業と、良くて現状維持のような企業とでは、現在のPERが同じ程度であるとは通常考えにくいですよね。

だからこそ、PER(株価収益率)とはのページでも説明していますが、単純にPERが高くなれば高くなるほどその企業の株価は割高であると判断できず、PERは何倍以上だと割高で、何倍以下だと割安だという基準もありません。

業種ごと業界ごとに将来の先行きが異なりますので、業種ごとでPERも大きく差がありますし、大きく成長した大企業になった企業が属する東証一部と、設立から日が浅く今成長真っ盛りの企業が属する新興市場とではPERに大きく差が出るのも当然だということも分かると思います。

というわけで、PERには以下のような特徴があります。

成長率が高い企業・業種・市場・国のPERは高くなる傾向があり、反対に、衰退または高成長が望めない、もしくは収益が安定している企業・業種・市場・国のPERは低くなる傾向があります。

予想PERで注意すべきこと

最後に1つ注意すべきことがあります。

来年以降の「予想利益」を使って求める「予想PER」というのは、あくまでも「予想」です。

予想通りの利益を残せるかどうかなんてことは誰にも分かりませんので、想定外の出来事などで「現実の結果の利益」が「予想利益」と上にも下にも大きくかけ離れる場合が嫌というほどあります(サプライズというやつです)

すでに出た決算から求めるPERは事実であり変わることのない数値ですので、数値自体は信用に足るものであります。

しかし、予想利益から求める予想PERはあくまで予想ですので、 いくらプロのアナリストや四季報が予想した数値でもがっちり信頼するのは非常に危険です。

そこには大きな不確実なデータが含んでいることを忘れてはいけません。

株式投資は不確実な未来との戦いでもありますので、不確実な予想データをどう処理し、どう判断するかというセンスも求められると言えなくもないですね。

まとめ

1.将来の予想利益から求めるPERは「予想PER」といいます。

2.今後も成長が期待できる企業は予想利益が増えていくので、現在の株価で求める「予想PER」も年々下がっていくことが予想されます。

3.高成長が期待できる企業や市場のPERは高くなりやすく、大きな成長が期待できない企業や市場のPERは低くなりがちです。

4.ですのでPERの高さだけで割高か割安かの判断は出来ません。

5.予想利益はあくまで予想であり、不確実性を伴っていますので、不確実な予想PERに頼りすぎるのは危険です。

ほとんどの方が次のページも見ています。
PERとは
PBRとは

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